他人の失敗や気に入らないところ、ついつい悪口を言ってしまいがちですよね。そんな時の心の状態を、鎌倉時代の高僧、明恵上人は「他人の過ちを悪く言ったり、面白がってからかったりする時は、自分の徳がないときだ」と仰っています。
徳を失い、心が寂しい時ほど他人の失敗を面白がって、からかったりする気持ちが心に入ってきます。いわゆる「魔が入る」という状態です。
反対に心が充実していれば、他人の過失なんかに気が向かいません。他人の悪口を言っている時、そんな気持ちが心に湧いてきた時、それは自分自身の心を振り返り、見直す時なのかもしれません。宮本観靖