本泉寺がFM伊丹で毎月第2・4土曜日にお送りしている「ラジオDEい~話」。Youtubeでも配信中!ページ下部のリンクからぜひお聞きください。
6月22日放送の概要
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仏壇って、場所はとるし、時代にそぐわないし、要らないんじゃない?!
…本泉寺もそう思います(笑)。ただし!仏壇には皆さんが知らない、本当の意味と使い方があります。それを知ったら、もしかしたら、考えが少し変わるかもしれません。
仏壇はご先祖を祀る入れ物ではありません
仏壇は本来、仏さま(お釈迦さんや阿弥陀さん)を祀る場所です。
でも現在は、先祖を祀る場所になってしまっています。
いうなれば、仏壇というより「先祖壇」。
先祖をお祀りするだけなら、仏壇という大きな家具は不要です。
亡くなられた方の写真をお部屋に飾り、手を合わせる、それだけでも充分です。
ご先祖は仏壇の中にいるのではなく、上から見守ってくれていると考えてください。見守ってくれているご先祖に心配をかけないように生きるには、どうすれば良いでしょうか??
…そこでお手本になるのが、仏さまです!
仏壇を自宅に持ち、日々仏さまをお手本にして生活する…
これが仏壇を持つ本来の意味です。
お盆やお彼岸にはお坊さんが来て、仏壇の前でお経を読みますね。
でも、一般の人には意味の分からないお経を読むだけでは意味がありません。
お経に書いてある教えをみなさんにお話しし、生き方を問う。これが本来のあり方です。
そもそも仏壇の中に位牌や過去帳を置いて、それにお経をあげてきた私たち僧侶が悪いのです (^o^;)
一般の人々が悪いのではありません。
みんなこの仏壇というしきたりに縛られています。そして、業者に勧められるままに、仏壇を買っています。
まずはこのしばりから解放される必要があるでしょう。
亡くなられた方をまつる、ということであれば、写真を飾ってその前にお供え物をする、それだけでOKです。
形式よりも、その心が大切だからです。
そこから少し進んで、生き方のお手本を仏さまに求めるのであれば、仏壇を持てばよいのです。
宗教は我(が)をコントロールするもの
[山田] 子どもの頃、ピアノの先生に
「仏壇のおりんを鳴らす時、どうしたらいい音がなるか、考えて鳴らしなさい」
と言われたのが、今も忘れられません。
[本泉寺] おりんもたたき方によって、全く音が異なりますよね。ただ打ちならせばよいというものではありません。
そのおりんの持つ本来の音色で鳴らすには、たたき方があるんです。
仏壇も同じで、本来の意味と目的があります。
先祖壇として持つだけではなく、本来の意味を考えて持っていただきたいですね。
本来、宗教は我(が)をコントロールするものです。
ところが現代人はその逆で、
「宗教は我を通してくれるもの」と思っています。
神仏に願い事を叶えてくれと、お願いばかりして、それがかなわなければ、この宗教はアカン、となります。
宗教は便利な願い事成就ツールではありません。
おうちに仏壇をもち、仏さんをまつるということは、
自分の我をコントロールして、自分が今何をしていいのか悪いのかを考える人間になろうと、日々仏さんと向き合うことです。
[山田] 辛いことがあった時、仏壇がそのような場所であると知っていたら、そこに座ることが、心をおちつけてくれることになりますね!
[本泉寺] 仏教で難しい修行は必要ありません。お経にはそんな難しいことは書いてないんです。嘘をついたらいけないとか、生き物を大事にせよとか、簡単なことが書いてあります。
ただそれを毎日の生活の中で実行することはとても難しく、それが修行なのです。
そういう事が分かったうえで、初めて、仏壇が必要だな、ということになります。
その時の仏壇は、もちろん、どんなものでもOKです。
形式や習慣にとらわれる必要はありません。
ただ、生きていくうえで、お手本は大事です。仏さんはそのお手本としてふさわしいのではないでしょうか。
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