日蓮宗 本泉寺 伊丹とともに450年
日蓮宗 本泉寺 伊丹とともに450年

お寺だより

2021年12月26日
お正月の由来
今年も残すところあと数日となりました。
この週末はこの冬一番の寒波でたいへんな寒さとなっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本泉寺では今年も大晦日に恒例の除夜の鐘と、年が明けた元旦0時から新年祈祷会を行います。
除夜の鐘はどなたでも突いていただけますので、近くにお住まいの方はぜひお立ち寄りください。
さて先週12月18日、妙見菩薩の月例祭を行い、そのあとは、参加してくださった皆様と一緒にお茶とお話の時間を過ごしました。
今回の話のテーマは「お正月」。
本来、お正月は宗教的な意味合いが強い行事で、「お正月様(年神様)」という神様を迎えるものでした。
このお正月様とは何者かというと、亡くなって33年以上経ったご先祖さま(先祖霊)です。普段は遠い山にいるご先祖をお迎えして共に新年を祝うのです。
門松(今ではすっかり見なくなりました)や、しめ縄は神様に来てもらうための目印(依り代)です。
地方によってはちょっとかわった神様が訪れます。
秋田の「ナマハゲ」や鹿児島の「トシドン」は共同体の外からくる(マレビト)の神様で、そのおそろしい姿で子どもたちを震えあがらせます。
お正月の遊びにも宗教的な意味が含まれています。
羽根つき(これも最近ほとんど見られなくなりました)は、羽根をつく音が悪いものを追い払うと考えられました。
神社で拍手(かしわで)を打ったり、鈴をならすのも同じ理由です。
「福笑い」はその名のとおり「笑う門には福来る」で福を呼ぶ遊びですネ。
さて、お正月のあと、神様をまた山へ送り出すのが「どんど焼き」。しめ縄や書初めを盛大に燃やして祝祭的な期間を終了し日常に戻ります。
考えてみれば神様は人間のためにお正月に合わせて出てきたり、また帰っていったり、結構タイヘンですね。笑
すべては私たち人間がみんなで機嫌よく日々の生活を営むために編み出した工夫なのでしょう。
今度のお正月、伝統的な慣習に基づいた様々なことをされる時、それに「どういう由来があるのか」、考えてみられると面白いかもしれません。
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